雑木の庭作り ~基礎編~

中山諒二造園設計 中山 諒二です。

久しぶりのブログ更新となりますが、2019年に旗揚げした弊社は6年目に突入し、都市の景観や生物多様性向上のために尽力する日々を過ごしております。

猛暑や、気候変動の影響による水害など我々を取り巻く環境にも目に見える変化が訪れていますが、中山諒二造園設計では、変わらず環境にプラスの影響を与える、自然を相手にした社会的インパクトの実現を目指し活動をし続けております。

そんな中、2024年初旬よりご相談を受けており、設計業務を進めてきた東京都世田谷区での雑木の作庭工事が昨年末よりスタートしておりました。今回のご依頼は、建物改修に伴うお庭改修。”帰って来たくなる自然空間”をテーマに設計したお庭を形にしていきます。

現場は、建築解体の影響により、お庭も更地となっており、既存の石のみが残っている状況でした。本来であれば、石などはすべて撤去されてしまう予定でしたが、サステイナブルな施工を心掛けている弊社では、使える自然素材は全て使い切ることをモットーにしていますので、既存石を再利用することで、不要な運送や廃棄物を削減し、さらに本敷地にとっても、既存物を取り入れることで過去を継承するお庭とすることにしました。

 

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この写真からでは伝わりにくいのですが、建物が位置している部分が最も高いレベルとなり、そこから全体として下がり勾配の地形となっています。

敷地外は、それぞれ隣接するお宅のお庭外構部となっているため、敷地内で雨水を管理する必要があり、雨水桝を設置しています。

裏にもやや広めの空間があり、隣接する建物の様子が分かります。

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お庭のコンセプトは “帰って来たくなる自然空間” として、当初は山の雰囲気を再現した砂利や枕木を主としたアプローチを計画していましたが、歩きやすさを第一にというお施主様からのご要望により、大谷石を使用した段差のない直線状のアプローチとすることに決定しました。

また、縁側のスペースは、当初は70㎝程度の幅で一般的な濡れ縁を想定しておりましたが、やや急な勾配が付いており、縁側周辺の利用が制限されそうであったこと、またお庭でくつろげるスペースを確保する目的で100㎝程度のデッキスペースとすることにしました。

デッキについては、頑丈で長持ちするようハードウッドで有名なウリン材を使用することにしました。

2025年年始の作業は、1人で行っていたため写真がないのですが、デッキ下は、砕石で2、30㎝程かさ上げし、地盤を作ってから基礎をおいていくという作業で、最終的な地形を意識しながら施工を行っていきます。

多くの現場発生石は、土が流れないようにするため土留めとしたり、お庭の景石や飛び石として、山の風情を作るための重要な役割を担う計画です。

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最終的に地面のレベルは植栽に適した土壌を入れることで、高くなるのでデッキもそれに伴い高さを上げています。十分な砕石層を確保することで、雑草の心配もありません。

この辺りも1人で作業していたため、作業中の写真がないのですが、クランプ等を駆使して、 長さ調整して切断した各部材を適切な位置に固定していきます。

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デッキは、窓枠のすぐ下に位置するように施工することで、窓から出たときに自然な流れで足を下すことが出来ます。ウリンは材が固く、しっかりした穴を開けないとビス打ちが困難で、さらに穴開け用のビスも途中で止まってしまうなど施工性に劣ることはありますが、しっかりと作成することで将来に渡り末永く使用が出来ます。

2段目のデッキも作成し、仮置きしてみます。こちらは、土入れ後に改めて基礎を据え、固定しますが、事前にバランスの確認をしています。

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そして、デッキの隣には、水栓を設置します。水栓は、手作りすることも考えたのですが、ウリンのウッドデッキや雑木の庭にも合うような色合い・質感で剛性にも優れたものがありましたので、今回はそれを使用することにしました。2口水栓で、低い方は、散水ホースを取り付け可能な口金になっています。

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水栓や、排水線の立ち上げは配管を繋いで場所を調整していますが、1人で作業を行っていたため、写真はありません。ブログのためには2人以上での作業が良いですね!

ずっと更新できてなかったのも、1人で出来ることが増えすぎたからでしょうか…。

デッキ、水栓施工後は、大谷石のアプローチのための遣り方を組んでいきます。

こちらの写真を見ると、建物からお庭方向に下がり勾配になっていることが分かると思います。

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アプローチは、駐車場からお庭への入り口から玄関までで7㎝の上がり勾配となっています。

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ここで、大谷石のアプローチを段状にするか、スロープ状にするか迷うところですが、歩きやすさを重視すると、段差がない方が良いため、スロープ状に徐々に上がるよう水糸にて遣り方を設定することにしました。

遣り方完成後。

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設置してある飛び石は、既存のもので今回施工では、取り外し他の部分で活用することにしています。

まだまだ殺風景ではありますが、ここまでで自分の中では概ね全体像が把握できたので、次回から一緒に作業してくれるメンバーにも手伝いに来てもらうことにしました。

大谷石施工、飛び石施工などは、次回ブログにてご紹介いたします!

続きが楽しみですね。乞うご期待!