高尾山とスケッチ
山や自然を参考に庭を作ることも多々あるので、そのリサーチも兼ねて晴れの休日に高尾山へ出掛けてきました。庭や景観づくりも兼ねて、ということで景色を記憶していくため、スケッチも取り入れています。
高尾山は、東京都八王子市にある標高599m の山で、年間を通じて多くの登山客が訪れる都内の名所となっております。高尾山へのアクセスは、ケーブルカーを含め1号路〜6号路、及び稲荷山コースがあり、様々なルートで山頂を目指せることも人気の一つとなっているようです。詳しくはこちらを御覧ください。(ウィキペディア)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%B0%BE%E5%B1%B1
高尾山へのアクセスは京王線が便利で、新宿からですと最寄りの高尾山口駅まで1時間程度で到着します。今回は、駅周辺の町並みをスケッチしてから登山を楽しむことにしました。まずは、とろろはしの上から。
高尾山周辺の街には川が流れており、その流れに沿って家が連なることで景観を作り出しています。もとあったものを活かしながら、フェンスなどは新しく、でも擬木を使い全体の調和にも配慮しているようです。
そして、ロープウェイ駅前の景色。
電灯や建物は、どこか懐かしさを感じさせる造りで、古き良き日本の景観にホッとする場所です。
ロープウェイ駅前には、訪れた人が身近に植物を感じられるような配慮がいくつか見られます。例えば、駅の支柱に作られたハンギングバスケット。
また、寄せ植えのコンテナーがいくつか設置されており、舗装道路の上でも植物が楽しめるよう配慮されています。
このようなものは特に都内に欲しい、と感じます。都心の緑化の必要性はひしひしと感じますので、提案していくことで都内の緑を増やしていければと考えております。
さて今回は、ここから自然の中を歩けることで人気の6号路を通じて山頂を目指すことにしました。
6号路は、途中に琵琶滝を経由するので琵琶滝ルートと呼ばれています。沢の中を歩いていくルートで舗装道路ではないため、歩きやすい靴の着用がおすすめです。歩き始めるとすぐにシャガの群生が目の前に飛び込んできます。
シャガはアヤメ科の多年草で光沢のある細長い葉を斜め上に向かって伸ばします。花は淡い紫色、表面にオレンジ色の突起物ができてその部分を囲むように青紫色の斑点が入ります。花は一日でしぼんでしまいますが、次々と新しい花を咲かせます。
現在では日本でも自生していますが、元々は中国原産の植物で日本に渡来したものが野生化したと言われています。生育は旺盛で根茎を横に伸ばしてどんどん広がっていきますが、元々タネができない性質(不稔性)でどのようにして日本全国をカバーするまでに広がっていったかはよくわからないようです。人の入っていない場所では見かけないとも言われていますので、人の手によって増えていったのかもしれません。
進んでいくと、穏やかな沢が見られます。周辺にはシダやミツバツツジが足元を固め、見上げるとモミジや雑木類、そして杉が広がっています。
歩道は、緩やかな坂道といった感じで健康な方であれば、特に問題なく登っていけるコースです。登山中には木の根で構成される面白いデザインにも巡り会えます。
鬱蒼と生い茂る木々や下草の中を進んでいきます。景色はまさに森の中、といった感じで青々とした緑の美しさに心奪われます。
このコースは、高尾山を登るルートの中ではそれほど登山客が多くないように感じます。そのギャップから頂上到着後の人混みには驚くかもしれません。
今回は、スケッチもしており時間もなかったことから少し景色を見て回った後、薬王院を経て1号ルートから下山することにしました。高尾山薬王院は真言宗智山派の関東三大山のひとつで、薬王院と参道のスギ並木は八王子八十八景に選ばれています。詳しくはこちら。(高尾山薬王院ホームページ)
ここでも一枚スケッチをしました。
現地の様子はこちら。緑に包まれる寺社は赤と緑のコントラストが本当に美しい。
その後下山し、駅へ向かいます。久しぶりに訪れたら駅も新しくなっており、次回は駅のスケッチもしたいと考えております。