内と外を繋げるウッドデッキとベンチのある庭空間

今回は東京都渋谷区のおしゃれなマンションの1階部分へのお庭施工についてのご報告をしたいと思います。

対象となるお宅は2階建マンションでその1階部分にお庭スペースがあるため、その部分をくつろぎのスペースとして使用できるように改修して欲しい、というものでした。外構スペースはおおよそ20平米といったところでしょうか。

現地の様子はこちら。決して広い空間ではありませんが、お庭の構成で有効に活用出来るようにしていきます。また見ていただいて分かるように水はけに問題がありますので植栽の際には土壌改良が必要となります。

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お客様のご希望は以下の3点でした。

・外の空間として利用できるようにしたい

・家庭菜園ができる場所が欲しい

・ソファなどを設置して寛げる場所にしたい

これらの要望を叶えるため、室内の空間と繋がるようにデッキを配置し、菜園スペースを確保、そして座れるスペースを作ることで人が集まり、楽しむことの出来る外空間を作成することにしました。

作業に集中しすぎて写真を撮り忘れている項目も多々ありますが、時系列的に進んでいきます。

まず、フェンスを設置します。フェンスは防腐剤(タナリス)注入の木材に防腐塗料を塗布したものを使用しました。写真では道路向かいの塀があって伝わりにくいのですが、壁上部まで全て覆うようにフェンスを立てています。設置後の様子はこちら。

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そして、すでにデッキの土台が組まれています。今回のお宅は賃貸の物件であるため、柱を埋め込むコンクリートブロックの設置は避け、平板のブロックを使用してデッキ作成をしています。この施工法であれば、万が一のお引越しの際にもデッキそのものを壊すことなく移動も可能、そして平板の取り外しも容易に出来ます。作る時のことだけでなく、作った後も末長く使用して頂くための心遣いになります。とは言え、平板も動いてしまっては困るのでモルタルにて固定は行なっています。

デッキの材料は、ウエスタンレッドシダー。雨風にも強くデッキ材としてもよく使われます。基礎部分が完成したら板張り作業です。

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デッキ施工を手伝ってくれているのは塩野さん。もうお馴染みですね。材料は基本的には予めカットしたものを現場に入れることで、現地での作業を最小限に抑えています。現地で切断する必要のある材料についてはバッテリー式の丸ノコで切っていきます。

板張りは、下穴を開け、デッキ用のステンレスビスを打ち込んでいきます。ウエスタンレッドシダーは耐久性のある木材ですので、ビスについてもしっかりとしたものを使用することで劣化を避け、良い状態を長く維持することが可能になります。d

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そしてフェンスとデッキが組み上がりました。辺りはすっかり暗くなっていますがこの時4時半過ぎでした。冬場は作業の効率が落ちる時期ですね。最初の写真で見ると分かるのですが、敷地が斜めになっているため、窓部分とデッキは平行ですが、デッキとフェンスは平行ではありません。

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次は、菜園スペースとベンチを作成するため枕木を設置します。お客様のご要望で今回は新品の枕木を用意しています。営業所留めにしていたので、西濃運輸へ引き取りにいきます。今回用意した枕木の本数は4本。それぞれ長さ2m × 幅20cm × 厚み14cm で40kg ずつあるので一人で運ぶのは中々大変です。

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これを丸ノコでカットしてまずはベンチ部分を組み立てていきます。ベンチの天板はデッキに合わせてレッドシダーを使用しています。ベンチ施工が終わったら、続けて菜園スペースに取り掛かっていきます。枕木同士は防腐処理した杭で固定して、さらにカスガイにて2箇所ずつ繋げることで動かないよう施工しています。こちらは施行中の様子。

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デッキ及びベンチについては使用時の安全、また汚れが付きにくくなるようオービットサンダーで磨いておきます。これにより表面が滑らかになり、素足でデッキを歩くことも可能になります。#60→#120→#240 の順で仕上げていきました。

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 作り物の仕事が終わったら、植栽準備に取り掛かります。土壌はあまり良い状態ではないため、掘り起こし土壌改良を行います。確認して見たところ、既存の土自体はそれほど問題はないが通気性に欠けるため水はけと保肥性向上のため腐葉土を混ぜ合わせます。その後、黒土と腐葉土を3:1 の割合で混ぜたものを盛り土し、植栽に取り掛かります。施工し、植栽の手伝いに来てくれたのは、こちらもお馴染みの曹くん。植物を扱う手つきも手馴れたものです。植え込んでいるのはホウライチクという根が周辺に広がりにくく株立ち状に成長するバンブーの一種です。通常の竹ですと根の周辺に囲いを付けなければ根が四方八方広がってしまうのですが、ホウライチクであれば株立ちに育ちますし、さらにはお隣さんとの境界のフェンス基礎がかなり深くまであるため、根が周辺に侵入していく心配もありません。

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このホウライチクをお隣さんとの目隠しに使用するため、左右に植え込んでいきます。周辺との視界を遮り、空間に包まれている感を演出するため、3m程度のものを揃えてきました。ホウライチク植え込み後は主木となるイロハモミジの植え込みです。施工時は12月中頃でしたが、葉っぱの色づき真っ盛りと言った状態で、目を楽しませてくれています。

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低木・地被類を植え込んだら完成です。完成の様子はこちら。予め組み立て設置したトレリスとフェンスが空間を引き締めています。トレリス前方にはテイカカズラを植栽しているため、数年後にはお庭はさらに緑で溢れていることが想定できます。また、イロハモミジの下には根締めとしてサツキツツジを植え込んでいます。枕木で作られた菜園スペースにはこれから様々な植物や野菜が植えられていくことでしょう。しっかりとしたベンチの座り心地にもご満足頂けたようで何よりです。ソファは、フェンス付近に配置することで、デッキ空間を有効に活用可能です。

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こちらは上方から眺めたお庭。緑に包まれて気持ちよく過ごせそうですね。余った材料でエアコン室外機のカバーを作成し、プレゼントしています。菜園に使用する小さなスコップなどを置いたり、植物を配置したりして活用していただけると良いなと思っています。

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こちらは施工後の夜に撮影した写真です。ライトアップにも映える良い空間に仕上がったと感じます。

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今後はこのお庭をお客様ご自身の手でさらに使いやすくしていってもらい、その経過を見守っていきたいと考えています。どのような空間に成長していくのか、今から楽しみです。

今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

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