駐車場のある雑木の庭 作庭 その2

駐車場のある雑木の庭 作庭 その1に引き続き、江戸川区の個人宅にて施工している雑木のお庭についてご紹介します。(その1がまだの方は、是非、前回内容から読んでください)

今回の施工では、

①駐車場敷設

②園路施工

③ウッドフェンス設置

④土壌改良

⑤植栽

の5つの段階でお庭を作成していきました。

まずは①駐車場敷設から。元々家が建っていた場所を取り壊し、更地にした状態からお庭の施工を始めたわけですが、建築土壌であるため、当然地面にはコンクリートガラやその他植栽するには不要なものが混ざっています。そこでまずは全体をほぐしながら、土壌の不純物を取り除いていきます。

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ユンボを運転しているのは、塩野さん。金綱造園事務所にて苦楽を共にした同士です。はるばる埼玉から駆けつけてくれました。

お庭施工の際は、環境を考慮し、お庭から出てきたものを外には出さない(ゴミを発生させない)ことが理想です。この敷地のほうがお宅の玄関部分よりも幾分低い地形となっているので、駐車場部分の道路に面した部分の土は鋤取り、お庭の方へ移動させていくことでかさ上げしていきます。また、車が出入りする部分にコンクリートブロックがあるため、それをサンダー及びコンクリートハンマーで砕きます。今回は枕木の使用した駐車場ですので、枕木分15cm程度に砕石10cm分を合わせ、25cmほど掘り下げて行きます。

私も慌ただしく作業を行っていたため写真を取りそこねているのですが、ここに砕石を敷入れ、整地後、プレートにて転圧して地盤を作成します。お庭となる部分から出てきたガラなどはここに入れると無駄がありません。

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これにて、駐車場の下地となる部分が出来ました。土の部分は、やや粘土質ではあるものの、地中深くまで掘ってみた結果、改良することで植物も育つ土壌であると判断し、植栽時に有機質を混ぜ込んでいくことにしました。

さて砕石を敷いた部分に枕木を敷いていくのですが、今回はアクセントとして大谷石をはさんでいくこととしました。大谷石とは、栃木県宇都宮市北西部の大谷町付近一帯で採掘される石材で古くから外壁などの建材として使用されてきた石で、経年変化により味わいが出てきます。

材料調達は、千葉から。今回の枕木はビレッジガーデン宇井さんからの紹介で、茂原の木材店ヨシモクさんより購入しました。宇井さんありがとうございます。ビレッジガーデンのホームページはこちらから:

http://village-garden.com/

ヨシモクさんは、塗り壁体験などのワークショップも実施している地域密着型の材木屋さんで素敵なショールームも併設しています。

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枕木は元々電車のレール下に使用されていたものであるため、いずれも中古品とはなりますが、近年のガーデニングブームと枕木ブームにより値段が高騰している模様。高くても妥協は出来ないため、防腐剤の入ったAランクの角のあるものを使用します。

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大谷石は、千葉の造園会社さんから購入します。駐車場に耐えられる厚み、幅を求めた結果、1石70kg以上もの重さになりました。枕木とともに3tユニックに詰め込んで現場へ戻ります。

施工は後日。小雨の中、駐車場の作業に入ります。砕石だけでは、多少の凸凹があるため、モルタルに少量の水を加え地面を平らにしながら施工していきます。

また、駐車場部分の道路には勾配がついているため、水平器と水糸を使用して1つ1つ確実に敷いていきます。この日は、私の友人2人が手伝いに来てくれていました。

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まさかの半袖短パンで来てくれたのは、フォトグラファーの木谷さん。心地よい空間作りに興味があり、お庭も撮影していきたいとのことで、忙しい仕事の合間を縫って参加してくれました。奥にいるのはイギリスから来てくれたアルバ。父が大工、母がガーデナーとして働いていて幼い頃からガーデニング仕事に興味があったようです。ふたりとも薄着ですが、雨の中整地をしてくれています。

枕木のほうが大谷石よりも高さが低いので、1つ据えるごとに高さ調整が必要ですが、大事な部分であるため手間暇は惜しみません。

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散水栓のフタ部分もうまく間に収まるように計算しながら目地の間隔を調整します。ここまで来ると、駐車スペースの全容が見えてきます。あとはこれを繰り返して、駐車場の終わりまで敷き並べていきます。

駐車場の目地部分は、川砂利の洗い出しで園路施工と同時に施工していきます。

そんな訳で、次回 その3 は園路施工です!

駐車場施工についてご質問等有りましたら、お問い合わせフォームよりご連絡ください。